組織には、一般的に、形成期、成長期、成熟期、衰退期というフェーズがある(様々な分類があるので、別の考え方もある。)。
そして、自分に合った組織の段階がどこなのか?ということを、自分を見つめることで考える必要がある。
そこで、それぞれの組織のフェーズごとの特徴、適正を以下に記載する。
形成期
カオスな状況が生まれやすく、右も左もわからず振り回されることがある。そのため、このカオスな状況を楽しめる人間が向いている。
法律事務所における形成期は、新興系の2~3年目までのところが多い。
そして、このフェーズでは、がむしゃらに1から10まで働いて組織の土壌を作り出す時期なので、やりがいというものは非常に大きい一方、不安との戦いを強いられることになる。
しかしながら、軌道に乗れば、一獲千金のチャンスであるので、リスクをとってでも挑戦したい人には向いている。
成長期
徐々に土壌や風土が出来上がってきており、事業も波に乗っているので、拡大、成長をする段階である。
この段階から徐々に、業務の効率化・分業化が進む一方で、コンプライアンス整備や福利厚生の整備など、うまくいっている分、社会的責任も発生してくる。
しかしながら、まだまだ実力主義的な面は大きく、また、挑戦的な人間が向いている。加えて、既に軌道に乗っていることから、リスクも少ないため、私個人的には一番おすすめのフェーズである。さらに、成長期においては、組織の体制はまだまだ変革が起きる段階なので、この段階においても、変化を楽しめる人間でないとしんどい。
成熟期
成熟期においては、先人たちが作り上げてきたレールの上で働くことが求められる場合が多く、挑戦的な人間はあまり向いていない。
むしろ、素直に言われたことを正確にこなすことができる人間は、非常に向いている。
また、変化にストレスを感じるタイプの人間は、成熟期の組織が向いている。
他方で、先人たちの既得権益が第一に優先されるため、実力主義的な側面は衰退してくる(運が非常に重要になってくる。)。
衰退期
衰退期の組織を選ぶことだけは絶対にやめた方が良い。
どんなにあがいても、衰退中の組織は、泥船であり、あがいても無駄であるのがほとんどだ。
具体的な事務所名の明言は避けるが、老舗とされていた事務所が衰退期であり、事業を縮小しているのをよく見る。(悲しい。)
就活においては、自分のやりたいこと、その事務所の人との相性が大事ということはよく言われているが、
正直、あがいてもどうしようもないところであがいても無駄である。
それよりも、自分のポジショニングをうまくやり、的確に成長、結果を出すことが重要であると私は考えている。
そんなポジショニングに頼るのは嫌だという人もいるかもしれないが、ポジショニングは非常に重要だ。
例えば、サッカーで、ボールのないところやオフサイドラインを超えたところで動き回っていても何の意味もない。
仕事も同じで、いかにして良いポジショニングをするかが重要な要素であるということは間違いない。
組織選びもその一環であると考えて欲しい。
以上ご紹介した通り、組織のフェーズにより、人の向き不向きというものがある。
また、成長期の組織に入ることがおすすめであるというのはご紹介の通りであるが、成熟期向きの人、形成期向きの人というものも、もちろんある。(衰退期向きは、救世主タイプということか?)
自分がどうしたいか、どうなりたいかをよく考えて事務所を選んで欲しい。
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